防大・自衛隊の思い出をつづります。

自衛隊で生まれるニックネームについて

出典元(防衛省HPより引用)

以前の記事でも書いたが、自衛隊は娯楽が少ないため数多くのユーモアが誕生する。マヨネーズを一気飲みする男、お尻にタバコをはさむホタルマン、笑いのためなら生まれたままの姿になる男などだ。そちらについては下記の記事を読んでほしい。

今回についてはタイトルにもあるように自衛隊で誕生するニックネームについて書いていきたい。

自衛隊におけるニックネームとは

自衛隊では戦闘機パイロットのTACネームに代表されるような俗に言う「コードネーム」もあるが、今回紹介するのはそのような物ではない。中高生がクラスメイトに付けるようなたわいもないが皆が自然に使うようなニックネームを紹介していきたい。なお自衛隊におけるニックネームについては「賞賛」から付与されるケースも一部あるが、大抵は不名誉なニックネームが多いことを事前に説明しておきたい(なお、この記事は筆者の偏見と独断が多いのであくまでもよもやま話として読んで欲しい)

代表例①「エース」

一般的には「エース」という意味は「最も優秀な人物」を指す言葉だが、陸上自衛隊では「エース」を「ポンコツ」「ヘマばかりやる人」という意味で置き換えることが多い。自衛隊のニックネームはこの手のアイロニーが多く、一般社会で賞賛されるニックネームも貰う場合は大抵不名誉なケースが多いのだ。

なお2021年4月から始まるTBSの「リコカツ」というドラマは自衛官と編集者が結婚生活を描いた内容だが、ドラマの紹介文に下記のような記載があった。

そんな咲と運命的な出会いをしたのが永山瑛太演じる緒原紘一(おばら・こういち)。紘一は航空自衛隊に編成されている航空救難団のエース隊員。厳格な自衛官一家で育った、絵に描いたようなカタブツ人間である。

https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/

これを自衛隊流の解釈をすると「エース隊員」×「カタブツ」×「航空救難団」=「濃度100%のヤバイ奴」なのである。もはやレジェンドといっては過言ではない。全国の自衛隊の飲み会で彼の話題が出ることは必須だろう。

代表例②「大先生、先輩(パイセン)」

着任した部隊で大先生や先輩(パイセン)とニックネームされた人がいると、もはやその人の立ち位置がすぐにわかってしまう。大先生や先輩(パイセン)と言われる人たちは大抵「持論があって、話が長い」「変なこだわりが強い」「でも仕事はできない」といった特徴が強い。

これは目上の人に愚痴や文句を言いたいが、おおっぴらに言えないので、こっそりと皮肉を言うために用いるのだ。喫煙所や飲み会「いや~、やっぱり○○大先生は偉大だわ」や「また××パイセン?」、「いつもの先生が張り切っている」と言った形でよく聞くことができる。

代表例③「将軍様」

これはわかりやすいニックネームで「オラオラグイグイ系」の上級指揮官に対して隊員たちが言うあだ名である。もしあなたが自衛隊に入隊して先輩隊員が指揮官に対して「さすが将軍様だな」といった際はいろいろと察して欲しい。なお太っている中隊長などにも用いられることがあるので、中隊長も「将軍様」と言われないように身体を鍛えよう。

ここで自衛隊の雰囲気を掴むためにで私がいままでであったニックネームを紹介しよう。

・連隊長=お父さんが連隊長のポンコツ陸士
・ドラゴンボール=部隊にハゲのオッさんが7人いた
・将軍様=デブのポンコツ三佐
・お腹痛い三佐=めんどくさい事が起きるとお腹痛くて休む
・じゃじゃ丸さん=オラオラ系の陸曹
・至宝=かわいい女性自衛官
・姫=かわいい女性自衛官
・吉田沙保里=強い女性自衛官
・ジャムおじさん=装弾不良の小銃を持っている人
・クレイマージャパン=いつも文句言ってる人

上記を見るとまるで中学生レベルの内容だが「連隊長がじゃじゃ丸さんに怒られてた」「射撃訓練でいつものジャムおじさん」など部隊では何故か通じてしまうのが不思議である。

なお私が防衛大学校にいたときに「ファンタジスタ」と呼ばれている1学年が他中隊にいた。「ファンタジスタ」のあだ名の由来は「やることなすこと、想像の一歩上を超えていて、上級生を夢心地にさせる」からだそうだ。

たしかに私が彼を見たときはライナー(プラスチックのヘルメット)に千枚通しで穴を開けて、防大の校章を付けていました。人に夢を見させるほどのヘマをやる男がいる。それが私の自衛隊時代の一つの思い出でした。

おわり




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